肥満症。なんで肥満が糖尿病や高血圧を招くのか。
- 姜クリニック

- 6 時間前
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肥満が健康のリスクになる事は随分と認知されてきたと思います。
でも、なんで体重と血糖値と血圧が関係するのか、考えたら不思議ではないですか?
肥満は、そのほとんどが体に脂肪が過剰になった状態を指しますが、その脂肪が体のどこに溜まるのかが非常に重要で、多くの場合、内科領域で問題となるのは内臓脂肪としての脂肪の蓄積です。




男性なら腹囲85cm以上、女性なら腹囲90cm以上あると、ほぼ内臓脂肪が過剰と考えて良いです。

その脂肪って一体どんなん?
ごま油みたいな液体が溜まってるのか?そうではありません。
内蔵脂肪は脂肪細胞が集まったもので、組織です。
次に、脂肪細胞とはどのようなものか解説します。
脂肪細胞とは、細胞内に脂肪が貯まった袋(脂肪滴)を有する細胞の事。
脂肪細胞は、細胞の中にどのような脂肪の袋があるかで分類されます。
大きな一つの脂肪滴があるものを、単胞性脂肪細胞
小型~中型の脂肪滴が多数あるものを、多胞性脂肪細胞と言います。
つまり、脂肪細胞には、単胞性脂肪細胞と多胞性脂肪細胞があります。
単胞性脂肪細胞は、みなさんがイメージしやすい、あぶらが溜まった脂肪細胞で、食べ過ぎ運動不足になると、この単胞性脂肪細胞のあぶらに袋が巨大化します。内蔵や肝臓に貯まりやすく、筋肉にも貯まります。

多胞性脂肪細胞は、みなさんがイメージしにくい脂肪細胞で、細胞内には熱を産生するミトコンドリアが沢山存在していて、寒冷刺激などによって活性化され、エネルギー消費をしてくれる脂肪細胞です。
ミトコンドリアが多いので褐色に見え、褐色脂肪細胞とも言われます。

「単胞性脂肪細胞(白色脂肪細胞)は悪玉脂肪細胞、多胞性脂肪細胞(褐色脂肪細胞)は善玉脂肪細胞」という捉え方で良いと思います。
脂肪細胞は、ただあぶらを溜めているだけなのか?
顕微鏡ではあぶらが溜まってるようにしか見えない脂肪細胞が、私達が生きていく上で大切なタンパク質を生み出している事がわかっています。この物質をまとめてアディポカインと呼びます。
結論から述べると、単胞性脂肪細胞(白色脂肪細胞)の肥大化が問題です。
前駆脂肪細胞という脂肪細胞の「卵」が分化して、小型の単胞性脂肪細胞(白色脂肪細胞)となります。小型脂肪細胞の時は善玉アディポカインをしっかり分泌できますが、高脂肪食によって小型脂肪細胞が肥大脂肪細胞になると善玉アディポカインを分泌しにくくなりり、さらに悪玉アディポカインを多く作るようになります。
体の健康を守るためには肥大化した時こそアディポネクチンを増やしてほしいのに、その逆。つまり、悪のループに入ってしまい、肥満症となります。

善玉アディポカイン
アディポネクチン | 抗糖尿病作用、抗炎症作用、抗動脈硬化作用、脂肪酸燃焼促進、運動持久力改善 | |
レプチン | 視床下部に作用して食欲抑制、交感神経の活性化を促し、抗糖尿病作用 |
悪玉アディポカイン
TNF-α(腫瘍壊死因子α) | 動脈硬化を進める |
PAI-1(プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター1) | 動脈硬化を進める |
IL-6(インターロイキン6) | 慢性炎症を引き起こす |
レジスチン | resistance to insulinに由来。インスリン抵抗性を高め糖尿病化を進める。 |
この肥大脂肪細胞を小型脂肪細胞に戻す方法は、一にも二にも減量です。
受診時に体重を測定する理由は、肥大脂肪細胞が小型化したかどうかを確認しているんです。
