破壊性甲状腺炎について
- 姜クリニック
- 8 時間前
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破壊性甲状腺炎は、甲状腺組織や細胞が炎症で壊れ、甲状腺内部にため込まれているホルモンが血液中に漏れ出て「動悸、多汗、手の震え、息切れ」などの症状を引き起こす状態を指します。
首の前方に痛みを伴う事の多い破壊性甲状腺炎である「亜急性甲状腺炎」と、痛まない破壊性甲状腺炎である「無痛性甲状腺炎」があります。自然に改善する事の多い一過性の疾患です。

<経過>多くの場合は数ヶ月で自然に軽快しますが、軽快までに半年程かかるケースもあります。
亜急性甲状腺炎の場合、発症の1-2週間前の風邪などのウイルス感染症がきっかけとなる場合があります。
無痛性甲状腺炎は動悸や指の震えのようなの甲状腺ホルモンが増えた時の症状はあるものの、文字通り痛みを伴いません。原因として、自己免疫性の甲状腺炎(慢性甲状腺炎、橋本病)や、出産が関わっている場合があります。
<治療>亜急性甲状腺炎も無痛性甲状腺炎も基本的には自然軽快しますが、痛みがきつい亜急性甲状腺炎の場合には鎮痛薬やステロイド薬を用いる場合があります。
<バセドウ病との違い>無痛性甲状腺炎とバセドウ病はどちらも痛みがなく甲状腺ホルモンが血液中に過剰に存在する状態となり、その鑑別が特に重要となります。破壊性甲状腺炎は甲状腺から甲状腺ホルモンが漏れ出ていますが、バセドウ病は甲状腺での甲状腺ホルモン合成が異常に亢進しているので、バセドウ病には甲状腺を抑制する治療が必要です。無痛性甲状腺炎とバセドウ病の鑑別にはテクネチウムや放射性ヨウ素を用いた画像検査が有用ですが、設備の問題から全ての方にその検査を案内できる訳ではないため、専門医はことさらその鑑別に慎重になります。
